手紙・はがきの正しい書き方
|
手紙・はがきの正しい書き方
手紙文は、基本的に前文(前書・まえがき)、主文、末文(後書・あとがき)の三段構成で書きます。前文の冒頭にはかならず頭語(拝啓、謹啓など始めの言葉)を置き、続けて時候の挨拶と安否伺いなどを書きます。主文は手紙の用件です。末文は結びの挨拶であり、その末尾にかならず結語(敬具、敬白など結びの言葉)を添えます。また、手紙文本文の後には、後付けとして日付、署名、宛名を記します。これが手紙の基本構成であり、はがきの場合も同様です。また、横書きの手紙・はがきでも基本的には同じです。
前文・主文・末文・後付けの書き方には、常識的なルールがあります。ごく親しい人への手紙では世間一般のルールにとらわれる必要はありませんが、改まった手紙の場合は、常識的なルールに反した書き方をすると、相手によって失礼や非常識と見なされて不快感を与えることもあります。目上の人など敬意を払わなければならない相手への手紙・はがきは、以下のような常識的な書き方のルールを参考にして書いてください。
1. 前文の書き方
まず頭語を書き、一文字分の字間を空けて、次に時候の挨拶と相手への安否伺い、自分や家族の近況などを書きます。このとき、頭語の前に段落(一字下げ)を付けず、頭語の後に改行もしません。また、近況の記述が長い場合には改行して段落を付けても構いませんが、近況報告は一般にそれ自体が用件でない限りは手短に書き、前文の途中で改行することはありません。
なお、頭語が前略の場合は、一文字分の字間を空けて直ちに主文を書き、前文はすべて省略します。
【前文の例・縦書きの場合】 ※□は一字アキ。
拝啓□風薫る五月を迎え、皆様には益々ご健勝のこととお慶び申し
上げます。お蔭様で、私どもも大過なく元気に致しております。
続きを読む